「髪」ではなく「肌」へのリスク
お客様から問い合わせで「白髪を染めたいけれど、肌を老化させないようにしたい」との要望がありました。
要は顔の皮膚と頭皮はつながっているので、頭皮がカラー剤などで老化すると、顔のほうにも影響がでることを避けたいと。
確かに、白髪を綺麗に染めて髪だけ若返ったとしても、顔のほうにシワ寄せがあったのでは意味がないですからね。
カラー剤の種類
当店で扱っているカラー剤は主に3種類「ヘアカラー」「ヘアマニキュア」「ヘナ」。
- ヘアカラー・・・アルカリ性のものがほとんどで、キューティクルを開き毛髪内のメラニン色素を分解(漂白)しつつ、ジアミン色素が酸化発色する。髪の明るさと色調のバリエーションが最も多い。ただし、アルカリ剤と過酸化水素は肌への刺激があり、ジアミン色素はアレルゲンとなる。
- ヘアマニキュア・・・弱酸性。髪の内部には入り込まず、キューティクルの表面に付着して色を表現する。頭皮に付くと数日間取れなくなるので、マニキュアを塗布する際は地肌につかないように気をつける。そのため、染めた当日でも根元1〜2mmは空く。
- ヘナ・・・弱酸性。植物。ヘナという木の葉肉を抹茶のように細かく挽いたもの。これをお湯でペースト状に溶いて髪に塗る。ヘナだけではオレンジに発色するため、インディゴを混ぜてブラウンに調整する。刺激は皆無だが、まれに植物でかぶれる人もいる。
また、当店では酸性のヘアカラーもあり、過酸化水素も通常の1/3なので、かなり刺激は少ない。
何が肌に悪いか?
そもそも何が肌を老化させるのか?カラー剤に含まれる成分で言えば、アルカリ剤と過酸化水素でしょう。
健康な肌はpH6前後の弱酸性です。このバランスが崩れると乾燥などの肌荒れを起こしやすく、バリア機能の低下も考えられます。
また、「老化=酸化」という観点から、過酸化水素は他の物質を酸化させる酸化剤なので、老化の元凶ともとれます。
あと、マニキュアの溶剤にアルコールが含まれ、これも乾燥の原因となりえますが、地肌に付かないように塗布するので気にしなくていいかもしれません。
一長一短で決められない
もし、デザインにこだわらず、白髪が染まってさえいれば良いのなら「ヘナ」が最も負担のない白髪染めでしょう。
ですが、ヘナは染まりにくいので時間がかかる上、何回も繰り返した髪はパーマがかかりにくくなります。
また、根元が少し空いてしまっても良いのなら、ヘアマニキュアは時間も早く、色数もそこそこあるので理想の色に近づけるかもしれません。地肌への負担はナシ。
しかし、黒髪も少し明るくしたいし、根元からしっかり白髪を染めて欲しいというのが希望であれば、ヘアカラーしか方法はありません。当然、髪にも肌にも刺激があります。
色味、根元の染まり、肌への負担の全てが満足の白髪染めは無く、何を優先させるかをハッキリさせなければ選べないということです。
お気軽にご相談を
髪質やダメージ、頭皮の状態によっても選ぶべきカラー剤は変わってきます。
一度お店に来ていただければ、判断もしやすいと思います。
ぜひ、お気軽にご相談を!
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